契約を進める一歩! 中古車の手付金制度は要確認
中古車を購入する際、場合によっては手付金を請求されることがあります。この意味をよく理解しないまま支払う方もいますが、金銭に関することなので、具体的にどのような費用なのかをきちんと把握しておくことが大切です。ここでは、手付金の概要や支払い時に注意しておくべきポイントについてご紹介します。
何のために支払うお金なのか?
手付金とは、中古車を購入する意思の証明として、売買契約の際に購入側から売却側へ支払われるお金のこと。相場は車両代金のおよそ1~2割となっており、契約が成立し、中古車を購入した場合は購入金額の一部に充てられます。
手付金には、契約の締結の証明となる“証約手付”、条件を満たすことで契約破棄が可能となる“解約手付”、契約違反時の罰則に充てられる“違約手付”の3種類があります。中古車の場合は、解約手付として使われています。したがって、契約後に別の中古車に目移りした場合などは、この契約を破棄することが可能です。
そんな手付金ですが、販売店によりその意味合いが変化することがあります。ここでポイントとなるのが、申込金です。申込金とは、契約時ではなく契約前に購入側が売却側に支払うお金で、優先的に売買交渉できるなど商談を行うための証明という意味合いが込められています。この場合、申込金を支払ったあとに商談を行い、契約が成立すれば新たに手付金を支払うことになりますが、その一部に申込金が充てられます。申込金の相場は5万~10万円程度です。
支払い前に注意しておきたいポイント
手付金の支払いに関する疑問として多くの方が抱えているのが、「返金してもらえるのか?」ということではないでしょうか。これはケースバイケースになりますが、原則として中古車購入において手付金を返金してもらうことはできません。というのも、購入側の事情で契約を破棄する場合は、キャンセル料として充てられることになるからです。
ただし、申込金は契約前に支払うものなので返金してもらうことができます。中古車販売店により返金額に差があり、全額返金するところもあれば、手数料を引いた分を返金するところもあります。
人によっては、販売店ではなくオークション代行を利用して中古車を購入することもあるはず。オークション代行でも手付金や申込金が発生しますが、落札に失敗した場合はどちらも返金してもらえることがほとんどです。一方、落札成功後にキャンセルした場合、手付金は返金されないため注意が必要です。
くわえて、小規模なオークション代行業者を利用するのであれば、手付金の金額にも注意が必要です。小規模な業者のなかには、資金力の低さを補うために高額な手付金を請求するところもあり、こういった業者だと金銭トラブルに発展する可能性もあります。
不明点は中古車販売店に確認すること
内金や頭金、申込金など、さまざまな名目で呼ばれることがある手付金。支払う必要があるからと、深く考えないまま支払う方も多くいますが、トラブルを避けるためにもその意味などをよく理解しておくことが大切です。中古車購入を検討している方は、事前に調べておきましょう。